[45]『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』 (岩崎 夏海/ダイヤモンド社) [読書]
本を読んだ時に、不思議と「呼ばれて読んだ」と思うときがあるのものだが、
この本もそうで、読んでみて今の自分に必要な本だったと思うものだった。
ストーリーを主眼には作られていないだろうとは思うので、「こんなに上手いこと話は進まないだろ〜」と思う場面は多々見られる。
あまりストーリーに対してリアリティを求めるのではなく、マネジメントの要素を使った成功例が分かりやすく紹介されている、くらいの感覚で気楽に読むと良い。
その中からでも参考になる情報はいくつか得られるもので、今までマネジメントにささやかながら接してきて、
マーケティングとイノベーションという言葉がマネジメントに出てきたのは新鮮だった。
実際にはあれこれ考えながらやっていたことがその二つに繋がるのだが、改めてマーケティングとイノベーション
という言葉に置き換えると、その対象ややるべきことが明確になるように感じた。
また、最も感心させられたのが、「専門家と顧客の言葉を相互翻訳して橋渡し」するのがマネジメントであるという考え方。専門家とマネジメントとは使われる立場と使う立場の関係として成り立っているものと思っていたので、こういう捉え方もあるんだと考えると、また違ったやるべきことが見えてくる気がした。
欲を言えば、マネジメントを実践して行く上で直面するであろう様々な障壁について本書ではほとんど語られていないので、その障壁に直面した時にどう乗り越えて行くのか、もしドラッカーの著書にあるのであれば、これと同じように分かりやすい実例として読んでみたい気がする。
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