[30]『ユナイテッドアローズ 心に響くサービス』 (丸木 伊参/日本経済新聞社) 2007/4/30 [読書]
最近購入する洋服といえば、もっぱらユナイテッドアローズか、ジャーナルスタンダード系列。中でもアローズに関しては、スーツからカジュアルまで幅広く取りそろえられていて、デザインも自分好みだったので、書店で本書が目に留まってから、非常に興味を持っていた。
本書は、アローズが掲げるCSへの取り組みの本気度というのが伺いしれる。今日日、「顧客満足度重視」を掲げない企業は無いだろうが、その一方で顧客である我々の満足が、大きく向上したかと言えば、疑問を感じざるを得ない。偽造のTV番組が作られたり、賞味期限切れの商品が売られたり・・・。もちろん、一部では本気で取り組んでいるのだろうと感じられる企業もあるが、直接的に我々が満足を感じる場面というのは、まだまだ少ない。
その中で、ユナイテッドアローズは"販売"という最も顧客と接点のある場面において、その品質向上への取り組みへの情熱が感じられた。現場の末端までこれが浸透しているかどうかは、当然分からないし、本書の中でアローズ役員も「まだまだ浸透しきれていない」と認める。しかし少なくとも、"販売"にかける人件費を、"コスト"という見方をしていない点が素晴らしい。
「顧客満足度」が関わる職業に就く者にとって、モチベーションとなる一冊だろう。
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